このブログのタイトルである“春風得意”。
意味は“順風満帆”といったところ。
前の会社をやっていて、ブログを始める時、ビジネスが万事順調であるように、との願いからこのタイトルにしたのであった。
ビジネスでは、ボールを余計に30ヤード先まで運んでくれるフォローの風が吹き続けた、などという楽な思いをしたことは一度もなかったが、今でも好きな言葉であり、新ブログのタイトルでも掲げることにした。
キィーワード「春風得意」で検索すると、ヤフーでもグーグルでも僕の旧ブログが最上位にくる。前の会社で中国の都市名で自社サイトが何位にくるかで一喜一憂していた身からすると、これは結構嬉しいこと。
さて、春風得意。
唐代の孟郊(715年〜814年)の七言絶句「登科後」に出てくる。
昔日龌龊不足夸 Xi1 ri4 wo4 chuo4 bu4 zu2 kua1
今朝放荡思无涯 Jin1 chao2 fang4 dang4 si1 wu2 ya2
春风得意马蹄疾 Chun1 feng1 de2 yi4 ma3 ti2 j12
一日看尽长安花 Yi1 ri4 kan1 jin3 chang2 an1 hua1
かつて忙しかったことなど自慢にはなりはしない
この朝のすがすがしいきもちは果てしがないほどだ
春風をいっぱいに受け、馬のひづめもかろやかだ
まる一日長安の花を見つくすぞ
孟郊は何度も何度も科挙の試験に落ち、五十に手が届く年令になってついに合格を果たした。その時の嬉しい気持ちをあらわしている。まさに同年代の僕にとって、なんとも共感を覚える詩なのである。
「龌龊」は、フォントを大きくしなければどういう字なのかわからないほど複雑だが、ちゃんと日本語になっており、キィーボードで「あくせく」と打ってスペースキィーをたたけば「齷齪」に変換される。
「夸」は「誇」。自慢すること。
「放荡」は、むろん放蕩息子の「放蕩」。
「看尽长安花」。長安の王族・高官の屋敷に咲く満開のボタンをとことん見てやろうじゃないか、の意である。
2012年04月26日
孟郊 登科後
posted by osono at 18:21
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2006年11月15日
天が人に大きな任務を与えるときは。。。
ここ数日、よくこれを書くようになったのは、激務からやっと脱しつつあるから。それにしても忙しかったなぁ。朝は遅めの11頃時からだけど、夜、というか朝は毎日4時か5時頃まで。通勤時と飯の時以外はほぼずっと仕事をしていたので、一日約17時間労働。それが土日なくほぼ1ヶ月間。さすがに疲れましたぁ。。。
孟子曰く
故天将降大任于是人也,必先苦其心志,劳其筋骨,饿其体肤,空乏其心,行拂乱其所为,所以动心忍性,曾益其所不能
天が人に大きな任務を与えようとする時は、必ずまずその人の心を苦しめ、筋骨を疲労させ、その身体を飢えさせ、やることなすこと失敗させ、意図が達成されないようにする。これは試練を与えて、できないところをできるようにさせるためなんだ。
昨今日本では子供の自殺の話だらけですが、「今は試練の時。今をやり過ごせば絶対よくなるぞぉ」と伝えたい。
孟子曰く
故天将降大任于是人也,必先苦其心志,劳其筋骨,饿其体肤,空乏其心,行拂乱其所为,所以动心忍性,曾益其所不能
天が人に大きな任務を与えようとする時は、必ずまずその人の心を苦しめ、筋骨を疲労させ、その身体を飢えさせ、やることなすこと失敗させ、意図が達成されないようにする。これは試練を与えて、できないところをできるようにさせるためなんだ。
昨今日本では子供の自殺の話だらけですが、「今は試練の時。今をやり過ごせば絶対よくなるぞぉ」と伝えたい。
posted by osono at 00:00
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2006年04月13日
静かな夜に思う。。。
昨日、夜遅く(というか明け方)まで仕事ばっかりしている、って話を書いたら、どうもこちらと、こちらで「アンタの仕事は効率が悪いんじゃないの」と批判されたような気がするので、今日はもうお開き。
でも、パソコンを叩く仕事をしていると、パソコンの蓋を閉めても目がさえてすぐ眠れない。ゆっくりと気を鎮めつつ睡眠モードに這入っていかなくてはならない(「這入る」。変換ミスではありません。最近この当て字、気に入って使っています)。で。。。
李白ですね。
まあいなかを思い出すってことはないのだけれど、寝る直前にきれいな月明かりを楽しむくらいのゆとりはほしいものです。
っていううちに2時が近づいている。。。寝なきゃ。
でも、パソコンを叩く仕事をしていると、パソコンの蓋を閉めても目がさえてすぐ眠れない。ゆっくりと気を鎮めつつ睡眠モードに這入っていかなくてはならない(「這入る」。変換ミスではありません。最近この当て字、気に入って使っています)。で。。。
静夜思
床 前 明 月 光
疑 是 地 上 霜
举 头 望 明 月
低 头 思 故 乡
床 前 明 月 光
疑 是 地 上 霜
举 头 望 明 月
低 头 思 故 乡
李白ですね。
深夜2時。さあ寝よう、とベッドに這入ると、窓から霜のようにきれいな月あかりがさしこんできた。僕は身体を起こし窓の外を見てみた。目の前にツインタワーがそびえている。その真上に真っ白くてまん丸な月が見えた。「そろそろ一度日本に帰ろうかな」 そう思い、僕はしずかに頭をたれた。。。)(超意訳 by 編酋長・「ツインタワー」は港汇广场をイメージしてください)
まあいなかを思い出すってことはないのだけれど、寝る直前にきれいな月明かりを楽しむくらいのゆとりはほしいものです。
っていううちに2時が近づいている。。。寝なきゃ。
posted by osono at 00:00
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2006年04月09日
春眠あかつきを覚えず
【旧ブログから連載】
春眠不觉晓
って、暁どころか太陽が最高地点に達した頃に起きてしまった。。。
このブログ新システム、文字化けが多く、微調整が続いている。
春眠不觉晓
って、暁どころか太陽が最高地点に達した頃に起きてしまった。。。
このブログ新システム、文字化けが多く、微調整が続いている。
posted by osono at 00:00
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