2013年02月24日

南京国民党中央党部

南京の雲南北路が湖南路にぶち当たるところにある旧国民党中央党部。

1935年11月、党大会の前の記念撮影中にここで汪兆銘が狙撃され重症を負った。

政府の首相格である行政院長暗殺である。中国近代政治史上極めて重大な事件だが、これを契機にして大荒れに荒れた金融市場を鎮めるために、直後に通貨改革が断行されているので、経済史の観点からも重要な出来事であった。

ウェブで調べると、中国の観光情報サイトのいくつかに35元で参観できると書いてある。

で、さっそく行ってみたところ、現在そこは軍関連の施設となっており、衛兵が二人、銃を持って直立しゲートを守っている。敷地に入っていこうものならすぐに撃たれてしまいそうだ。

でもここは中国である。金儲けが美徳と考えられているのは軍隊においても同じはずなので、ひょっとしたら35元をとって小銭稼ぎをしているかもしれないと思い、衛兵におそるおそる「こ、ここ。参観できますか?」と訊いてみた。

衛兵にとって極めて意外な問であったようで、すぐには理解してもらえず、三度繰り返してようやく「できない」と憮然とした顔で言われた。

ずいぶん前から軍の施設となっているようなので、過去にも観光客に開放されたことはないに違いない。

複数サイトに入場 チケットの料金まで書いてあったのは、おそらく、どこかひとつのサイトがなんらか手違いで誤情報を載せ、他のサイトがそれをパクってそのまま掲載したのだろう。

なお、せめてもの救いと言うべきか、泊まったウェスティン・ホテルから旧中央党部の全景を見ることができた。それが下の写真。
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