2012年09月10日

鷲と虎〔佐々木譲〕


 佐々木譲
 角川書店


最後の一ページを読み終わった時、「あ〜。おもしろかった」とため息をつける本というのに年に一度くらい出会えるが、この本がまさにそれ。

個性溢れる日本人とアメリカ人のパイロットが、次第に互いが互いを意識するようになり、最後には、藤沢周平の時代小説か三国志演義さながらの、武士道対騎士道という感じの空中一騎打ちを行う。

男くさいが潔くて爽やかで、ダントツの技能を有し、上司に嫌われても部下には、命を賭しても護られるほどに慕われる。そんなヒーローとヒーローがぶつかる物語。

この小説、「中国的天空―沈黙の航空戦史」〔中山 雅洋〕がネタ本であろう。こちらは戦前の中国空軍を描いたノンフィクションだが、これを読んだ時も、あぁ、おもしろい、と思った。

戦争を美化するようなことを書くのは気がひけるが、日中戦争初期の頃の日中両空軍の動きは実におもしろいのだ。なにしろ、両国の資料を追えば、誰が誰を何時何分に撃って、どうなったかというようなことまでわかる。数々の名勝負が繰り広げられ、墜落して捕虜となったものを丁重に扱った美談などもあるし、中国空軍には高志航という天才的技量をもつ空のスーパースターが登場する。




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posted by osono at 13:54 | Comment(0) | 読書等