まあ20年近く日本と中国の間を往復してきた人間としては「いつかは必ずそうなる」と思っていたことであり、むしろ「思っていたよりもずいぶんと遅かった」という印象なのだけれども、一方で、昨今のお祭り騒ぎを見ていると、なんだか不安にもなってくる。
20年の間に見て、聞いて、その結果身体に染み付いたことはいくつかあるけれども、そのうちのひとつが、日本と中国とは定期的に必ず疎遠になる、ということ。政治・外交上の問題だけではなく伝染病の発生なども含め、数年に一度、日本から中国へ、もしくは中国から日本への人やモノの流れに大きな影響を与える事件が発生する。日本と中国とのつながりにはいい時期と悪い時期とがあって、それが波のように繰り返される。
僕が中国にかかわった20年弱について遡っていくと、
2012年9月の尖閣国有化前後から昨年にかけての日中関係の悪化を忘れている人はいないだろうけれども、その前にも、
2008年の殺虫剤入り餃子問題があって中国からの食品輸入に対する不安がつのり、
2005年には上海他で反日デモの嵐が吹き荒れ、同年は鳥インフルエンザも猛威をふるい、
2003年前後にはSARS騒動があって中国駐在員も多くが日本に帰り、
1997年のアジア金融危機のあとは一時期ANAの東京―上海直行便もなくなった。
「親中」と「嫌中」のふたつにわけるのであれば、僕は明らかに前者だし、一年程前にはこのブログで日中関係悪化を憂う記事を頻りに書いていたのに、いま日中交流の蜜月に水を差すようなことを書くと「あまのじゃく!」と指差されてしまいそうだけれども、地震予知風に表現するならば、
――日中間の交流は、今後2〜5年以内に90%の確率で悪化する。
もっとも、その悪い時期の次にはまたまたいい時期がくるのだろう。でも、いまの株式マーケットのように、今後ずっといい時期が続くことを前提として行動するのは大変あやうい、と思う。
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