2012年05月23日

天津−上海間の高速鉄道

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新しい天津(西?)駅


天津から上海へ。

飛行機で移動するつもりだったのだけど、そういえば北京−上海間の高速鉄道(CRH)が走り出しており、天津もその経路に入っているようだ。

鉄道にするか、飛行機にするか、考えてみた。

鉄道の所要時間は5時間ほどとのこと。天津のウェスティン・ホテルを出てから駅までは地下鉄でわずかに10分。歩く時間を入れても出発の45分ほど前に部屋を出ればいい。虹橋の駅から上海のシェラトン・ホテルまで20〜30分ほどか。合計してドア・トゥ・ドアで約6時間強。

飛行機の場合、飛行機にのっている時間は2時間だとして、出発の1時間半前にホテルを出て、上海の空港についてからホテルまでが、鉄道と同じく20〜30分とした場合、合計約4時間。

両者の差は2時間。

料金は、鉄道は2等が500元ほど。1等が800元ほど。“商務”クラスが1500元ほど。飛行機は、エコノミーの場合、800〜1300元というところか。

それから重要な判断ポイントとして、安全性。ちょっと前に事故があったとはいえ、やはり鉄道のほうが安心だ。まあ、まず死ぬことはない。飛行機については、つい先日、インドネシアで事故があった。飛行機事故は続く傾向にあるので、ちょっと怖い。

と、諸々考えて、結局CRHを利用してみることにした。

1等にしたのだが、なかなか悪くなかった。5時間という時間は、居眠りしたり、パソコンを広げて仕事をしたり、単行本を読んだり、散歩したりしてれば、わりとすぐに過ぎる。飛行機の狭い空間で5時間を過ごすのに比べれば、ずっと楽である。

ちなみ今回使用しなかったが、商務クラスは、二列・一列で、シェルフラットシート。飛行機より高いとなるとどうなのかと思い利用しなかったが、なかなか快適そうだった。近く上海から南京に行く予定があるので、その時にでも使ってみようと思う。
posted by osono at 17:24 | Comment(0) | 華北(北京・天津)

2012年05月22日

北京=槐樹、上海=プラタナス

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旧横浜正金銀行北京支店


北京の街を印象付けているのは、いかにも社会主義国といった感じの巨大な建物と広い道路、街じゅうに点在する歴史的建造物。そして、美しい街路樹だと思う。

北京の代表的な街路樹といえば槐樹である。槐樹は中国原産のようで、排気ガスに強いことから街路樹によく使われるのだそうだ。

街路樹なら、その太さは直径二、三十センチ程度だが、戦前の北京の財務官事務所(日本の大蔵省の海外出先機関)には直径六十センチはある槐樹が立っていたという。大蔵省は四合院を借りて財務官事務所としていた。槐は夏になれば白い花をつけるが、これだけの巨木なら、八月末頃に花びらが散ったあと、四合院の外院は一面真っ白い花びらで覆われたことだろう。

一方で上海の街路樹といえばプラタナスである。モザイク模様の幹とカナダの国旗のような葉が特徴的な木である。

鄭蘋如らがジェスフィールド76号の首魁、丁黙邨暗殺を企てた際、刺客は静安寺路(現南京西路)の街路樹に身を隠したのだろうか、などと想像したが、当時(1930年代)の写真を見ると、プラタナスの幹はひょろっと痩せており、身を隠すほどの太さはなかったようである。
posted by osono at 00:03 | Comment(0) | 華北(北京・天津)

2012年05月09日

天津と洪水

今日は移動して、天津のセント・レジスのテラスでこれを書いている。

このホテルは天津市内を貫通して流れる“海河”に面している。ホテルのロビー・バーが海河のボードウォークにテーブルを出しており、そこで今日はスパークリング・ワインを飲みながら、ちょっと酔っぱらってPCを叩いているのであった。昼が暑かっただけに、川面から吹いてくる風が実に心地よい。

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この席に座ってちょっと驚いたのは、川の水が溢れんばかりであり、水位があと三十センチも上がれば水が足許にまで迫ってきそうなこと。

天津はかつて、大規模な洪水に何度も遭っている。

有名なのは1939年の洪水。不幸なことは重なるもので、日本軍が天津租界を封鎖した直後であった。

太行山脈あたりで豪雨があり、その約1カ月後に天津は水没した。

そもそもは別々に渤海に注いでいた五つの河川が、西暦610年に完成した北京と杭州とを結ぶ大運河≠フ建設によって流れを変えられ、西方で降った雨水が天津に集中するようになったのである。そのうえ天津の海抜は三メートルほどで海とほとんど変わらず、さらに黄土地帯を流れてくるため流水に土砂が多く、海河の河床には土砂が堆積している。このため元来天津は水害が発生しやすく、十数年から数十年に一度のペースで大洪水が発生した。

そういえば昨日の夜いたアスター・ハウスのテラスは路面から1メートル50センチほど高い位置にあった。周辺の古い建物も、みな入り口は階段を十段ほど上がったところに設けられていた。この街は洪水を前提として形作られていたのだろう。
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現在は放水路ができ、洪水の心配はなくなったのだという。しかし、今僕の目の前にある川は、明日にでも水が溢れだすように見える。

posted by osono at 20:58 | Comment(0) | 華北(北京・天津)

2012年05月08日

天津アスター・ホテル

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天津のアスター・ホテル(利順徳大酒店)のテラスでビールを飲みながらこれを書いている。

アスター・ホテルはまもなく創業150年を迎える老舗高級ホテル。2010年にスターウッド系列となった由なので泊まってみることにした。

まさに骨董品の中に宿泊する感覚である。部屋も廊下もレストランも天津イギリス租界の香りで溢れている。古いエレベーターも階段の軋む音も床のキズも往時を偲ばせる。

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スターウッド系列なのでサービスは満足できるし、建物は古いといえども内装はきれいだし、その上宿代は1000元に達しない。

ただし、このテラスは、モータリゼーション以前なら極めて快適だったと思うが、今はすぐ横を行き交う車の音が煩い。特に大型バスのエンジン音と、無意味に鳴らされるクラクションにはうんざりするのであった。
posted by osono at 20:03 | Comment(0) | 華北(北京・天津)

真夜中の笑顔

もし人がやったのだったら「バッカじゃないの」と笑ってしまうようなことを時々やってしまう。

それを昨夜、やってしまった。

夜中の2時にホテルに戻ってきてエレベーターにルームキィーを差したが、部屋の階のボタンを押せない。

何度やってみてもダメである。

「OPEN」ボタンを押して扉を開きフロントに行く。

「このカギ、使えないんだけど」

フロント嬢(けっこうかわいい)はパソコンをパチャパチャ叩き、
「チェックアウト日を過ぎたから使えなくなりました」

(そんな馬鹿な)
と、思いつつもよ〜く考えてみれば、確かにチェックアウト日は今日だった(24時を過ぎているので、正確には昨日だった)。

1泊分追加の料金を訊くと、急な宿泊のためかえらく高かった。

でもしょうがない。今から路頭に迷うわけにもいかない。

フロント嬢は
「お仕事だったのですか。お疲れ様」
と笑顔で言いながら、キィーをつくってくれた。もちろん働いていたわけではなく、飲み歩いていたのに、である。

愛そうのないスタッフが多いウェスティンの中で、彼女の笑顔が見られたのがせめてもの救いなのであった。
posted by osono at 00:47 | Comment(0) | 上海

2012年05月04日

上海、地下鉄の怪

上海の地下鉄に乗っていて不思議なのは、駅についてからドアが開くまでと、ドアが閉まってから車両が動き始めるまでに非常に長い時間がかかること。

今日、あたまの中でカウントしたら、駅についてからドアが開くまでには平均して10秒、ドアが閉まってから動き始めるまでには平均20秒かかる。

ということは、ひと駅で約30秒を無駄していることになる。10駅走れば5分の無駄。

安全対策上なのだろうけれども、各ドアの開閉状況を人間が全てチェックしているわけでもないのだから、ほとんど意味がないように思える。

約束の時間に遅れそうになっている時、それも車内が混んでいる時は、ほんとうにイライラする。

なんとかしてもらえないだろうか。
posted by osono at 22:52 | Comment(0) | 上海

2012年05月02日

ツイッター不通

久しぶりの上海。

ツイッターに書こうと思ったらつながらない。

そういえばそうなのである。中国からはツイッターにつながらないんだった。

中国に長くいると、こういうことにも何も思わなくなってしまうが、しばらく離れて改めてその情報鎖国ぶりに触れると、異国情緒のようでもあり、なんだか恐ろしいような、何とも不可思議な感覚を抱くのであった。

中国から閲覧できないサイトは結構多い。ツイッターの他、フェイスブック、グーグル等々。巨大サイトばかりだし、ツイッターには新浪微博、フェイスブックには人人網と、中国国内に類似サイトが存在していることを思うと、情報統制というよりは産業保護政策というべきなのかもしれない。10年ほど前に初めて百度を見た時、グーグルと全く同じデザインを見て唖然としたことを思い出す。それが今や世界二位の地位を得るに至っているなんて。。。

で、ツイッター的な文章をブログに書いて見ることにした。このブログはツイッターに自動掲載されるはずだが、それがちゃんと作動するかのテストである。

とはいえ、テスト結果を確認できるのは帰国後なのでかなり先になってしまう。

(vpn接続という手があるが、面倒なのでやらない)
posted by osono at 20:34 | Comment(0) | 上海