2012年04月30日

5000万円(相当額)紙幣!

1940年代のカジノで、プレーヤーがチップを使わずにドルのキャッシュでベットをしているシーンを書いているのだけれども、ふと「その頃から既に100ドル札はあったのだろうか」と思った。

で、調べてみたところ、こちらのサイト→How 100-Dollar Bill Changed in 150 Yearsによれば、なんと南北戦争の頃、すなわち150年も前には既に100ドル札が刷られていた。

僕が今書いている1940年代初頭の時点の1ドルは、ざくっと言えば、現在の5000円くらいなので、当時の100ドル札には今の50万円くらいの価値があったことになる。相当の高額紙幣である。

しかしさらに調べていると、なんと1945年までは500ドル、1000ドル、5000ドル、10000ドル紙幣も発行されていたようだ。1ドル=5000円 のレートをあてはめれば、当時の10000ドル紙幣は現在の5千万円の価値ということになる。

たとえ命がけとなっても偽札づくりにのりだす輩が続々とでてきそうだが、どうやらこれら高額紙幣は、基本的には銀行間の決済などに使われていたようだ。
posted by osono at 01:18 | Comment(0) | へえ〜 そうなんだぁ

2012年04月26日

孟郊 登科後

このブログのタイトルである“春風得意”。

意味は“順風満帆”といったところ。

前の会社をやっていて、ブログを始める時、ビジネスが万事順調であるように、との願いからこのタイトルにしたのであった。

ビジネスでは、ボールを余計に30ヤード先まで運んでくれるフォローの風が吹き続けた、などという楽な思いをしたことは一度もなかったが、今でも好きな言葉であり、新ブログのタイトルでも掲げることにした。

キィーワード「春風得意」で検索すると、ヤフーでもグーグルでも僕の旧ブログが最上位にくる。前の会社で中国の都市名で自社サイトが何位にくるかで一喜一憂していた身からすると、これは結構嬉しいこと。

さて、春風得意。

唐代の孟郊(715年〜814年)の七言絶句「登科後」に出てくる。

昔日龌龊不足夸 Xi1 ri4 wo4 chuo4 bu4 zu2 kua1
今朝放荡思无涯 Jin1 chao2 fang4 dang4 si1 wu2 ya2
春风得意马蹄疾 Chun1 feng1 de2 yi4 ma3 ti2 j12
一日看尽长安花 Yi1 ri4 kan1 jin3 chang2 an1 hua1

かつて忙しかったことなど自慢にはなりはしない
この朝のすがすがしいきもちは果てしがないほどだ
春風をいっぱいに受け、馬のひづめもかろやかだ
まる一日長安の花を見つくすぞ

孟郊は何度も何度も科挙の試験に落ち、五十に手が届く年令になってついに合格を果たした。その時の嬉しい気持ちをあらわしている。まさに同年代の僕にとって、なんとも共感を覚える詩なのである。

「龌龊」は、フォントを大きくしなければどういう字なのかわからないほど複雑だが、ちゃんと日本語になっており、キィーボードで「あくせく」と打ってスペースキィーをたたけば「齷齪」に変換される。

「夸」は「誇」。自慢すること。

「放荡」は、むろん放蕩息子の「放蕩」。

「看尽长安花」。長安の王族・高官の屋敷に咲く満開のボタンをとことん見てやろうじゃないか、の意である。
posted by osono at 18:21 | Comment(0) | 漢詩

2012年04月25日

アーサー・ニコルス・ヤング

アーサー・ニコルス・ヤング(Arthur N. Young)は1890年生まれのアメリカ人。

1929年にアメリカからの金融顧問団の一員として1年間の予定で中国に来たのだが、任期満了とともに帰国せず、アメリカ国務省を退職して中国国民政府の経済顧問に就いた。

1937年までは上海に住んだが、国民政府の移動とともに武漢、重慶と居を動かす。

妻のエレンを連れて上海から香港へと逃れたのは1937年末の南京陥落直後のクリスマスの頃。香港のホテルでのディナーのあと、暖炉の前でエレンに「自分は内陸に行かねばならない」と告げた。一週間後、エレンは涙を流しながらアメリカへ帰っていき、ヤングは武漢へと向かった。

ヤングは、全くの異文化で、かつ戦時下にあった中国に、実に20年もの長期にわたって滞在する。時に蒋介石や孔祥熙、宋子文などに金融や財政分野でのアドバイスを行い、日本との熾烈な通貨戦争を戦いぬき、勝利するのであった。

ヤングの業績については、本人著の
「China’s Nation-building Effort,1927-1937」Hoover Institution Press
「China’s Wartime Finance and Inflation, 1937-1945」Harvard University Press
「China and the Helping Hand, 1937-1945」Harvard University Press
に詳しい。
posted by osono at 22:36 | Comment(0) | 読書等