4月の中旬、ちょっと時間ができたので「東北にボランティアにでも行ってくるっちゃ」と思っていたのだが、とあるプライベイトな事件が発生し、結果その関係で、ここ1カ月で3回福島へ行くこととなっている。
1回目は4月21日から22日。
東北自動車道は地震で損傷した路面の応急処理が施されたところも多く、車はときどきバウンドしてしまうのであった。サービスエリアには桜が植えられており、ちょうど満開であった。サービスエリアを通過するたび、桜の花びらがフロントグラスをなめるように上昇し後方へ流れていく。
温泉が目的ではないが、飯坂温泉泊。廊下で他の客と目が合うと、しっかりと「こんばんわ」とあいさつされ、エレベーターでは、先に乗っていた人に必ず「何階ですか」と聞かれる。なんか妙な感じだな、と思っていたら、実はこの宿、被災地へ向かう警察官でいっぱいなのであった。
2回目は5月5〜6日。
東北自動車道は自衛隊の車が連なっている。迷彩服の方々がトラックの荷台に乗る様は“戦場にかける橋”とか“史上最大の作戦”みたいなのであった。
今度はドッグウッドが満開であった。福島市のあちらこちらで咲いている。市の花なんじゃないかと調べたら、福島市の花はモモなんだとか。
やはり温泉が目的ではないのだが、土湯温泉泊。市内からすごく近い上に、客が少ないのだろう、無茶苦茶安い。こちらも妙に礼儀正しい人が多かった。むろん警察官である。ご苦労さんです。
3回目は先週木曜日。
もう温泉に泊まるのも車の運転にも飽きたので、新幹線で日帰りすることとした。朝5時に東京を出て、夜23時に戻る強行行程。
既にハナミズキも終わっていた。疲れた。。。風邪をひいた。。。過去2回は晴天だったが、今回は雨。過去2回は放射能はまったく気にもしていなかったが、大気中の放射性物質が雨とともに降ってくるのではないかと少々ドキドキした。
帰りの福島駅のホームで、新幹線車中の さつきさんをみかけ、マド越しにご挨拶。20年ぶりくらい?東北行脚の帰り道なのだろう。誠にご苦労さまです。
気づけば僕は、結局はボランティアに行くでもなく、わずかながらの東北での消費でしか貢献できていないのであった。